モグモグ日記

キンメは煮付も良いが清蒸が絶品!中華オーベルジュ仙豆①

伊豆の温泉宿は金目鯛の煮付け、刺身が定番…しかし!本格中華なら、もっともっと違う楽しみ方ができるという事を、知ってしまいました。

仙豆 金目鯛の清蒸
伊東沖の金目鯛の清蒸

一泊二食、一皿ごとに驚きの連続のオーベルジュ。無添加無化調に加え、この金目、ふたりで一匹です!

伊豆で中華オーベルジュ

伊豆でおいしい中華がある

毎度の食べ友、珍さんからのお誘い。伊豆高原、チャイニーズオーベルジュ 仙豆飯店。本格的な中華をコースでふるまうというのです。

伊豆ど定番の金目鯛

オーベルジュとは泊まれるレストランだそう。私はホテル、民宿、温泉宿は馴染みありますけど、「オーベルジュ」はじめてでした。

ともに宿泊したのは一歳半でウマい物はしっかり食べるお嬢を連れた珍さんファミリーと、小田原の歩歩路でもご一緒した幹事長。全部で大人4名、乳児一名。

伊豆で意外な本格中華

国道沿いを走ると、海鮮丼、稲取や伊東で水揚げされる名物キンメの煮つけや刺身の飲食店の看板が実に多い。

私は伊豆の中華といえば、伊東伊豆っ子ラーメンの納豆炒飯、稲取の肉炒飯が大好きだが、それらのお店にキンメは無い。町の中華屋さんには単価が高い食材ですからね。

伊豆のコッチの中華は馴染みある

しかし、本格中華で、伊豆の海の幸を使ったら…絶対ウマイはず!期待しての宿泊でした。

かわいらしく、清潔感のあるオーベルジュ

中華なオーベルジュ仙豆外観

お宿は洋室と和室があり、ワタシは洋室に泊まりました。天井が高く、ゆったりした部屋で外には竹林が見えます。

夕食は18:30から。食事前にお風呂で食事に備えてカラダを清めました。貸し切り露天風呂でして、とてもイイです。

湯船に大の字。空の青さを眺め、竹のそよぎ、鳥の声を聴き、心身ともにリフレッシュ。お風呂から出てもしばらくポカポカ。

お腹もすいてきました。部屋の卓上にあったクッキーをつまんだらコレがココナツ入りのクッキーでウマい。後で知りましたが、これも自家製だそう。

豪華海鮮フルコース W伊勢海老&金目鯛清蒸&ふかひれ

ダイニングルームは一階。四人掛けのテーブル席が並びます。私たちは中華でおなじみの回転テーブルにゆったりと着席。隣には暖炉があり、冬は付くのかな? 

セットされたランチョンマット上に今夜の献立。早速目を通す。

読むだけで期待が高まる献立

圧搾製法紅花油、化学調味料なし、自家製豆板醤…北京ダック、伊勢海老、キンメ、キンメ⁈、伊勢海老⁈…キンメと伊勢海老の二大スターがそれぞれ二品出るの⁈

え?なに?マジ?と仙豆が初めての幹事長と私は声をあげます。

今回、Go toトラベルもあったので、豪華に!と、聞いてましたけど、ビックリです。

ちなみに今夜の宿泊プランは「豪華海鮮フルコースW伊勢海老&金目鯛清蒸&ふかひれ」でした。

改めて、コース名を聞くと納得。というか、ふかひれも⁈ キンメ、伊勢海老で冷静を失っていましたね(笑) 豪華晩餐の開幕です!

動画なら、ここで料理の鉄人ばりに銅鑼を響かせたい。無料素材いらすとやより

前菜

美しく勢ぞろいした前菜

フルコースの先鋒の前菜がやってきました。う、うつくしい!

右の皿が蛸ときゅうりの自家製豆板醤和え、右上から大根餅、棒棒鶏、烏骨鶏の皮蛋、中華ピクルス、真菰茸の花椒神宝塩。

蛸ときゅうりの自家製豆板醤和え 蛸が柔らかく、自家製豆板醤があまり辛くないが、深い。自家製の豆板醤と聞いていなければ豆板醤だとわからないかも。

大根餅:表はカリッでモチ。前菜の中では濃厚の旨味。色々と入っていたと思いますが、干しエビがとっても効いてて、これで毎日ビールが飲めたら幸せ。とっても気に入りました。

棒棒鶏:小さなお椀に蒸し鶏、クラゲ、きゅうりが層になっており、黒ゴマのソースが載っています。ゴマの香りがよく、絶妙なサイズで口内で混ざり、蒸し鶏のシットリ、クラゲのプル、キュウリの清涼感がゴマソースでまとまってウマい。

烏骨鶏皮蛋:フルフルと揺れる黒い透明な皮蛋。臭みなど全くなく、今まで似たような見た目の皮蛋は食べてきたのですが…別物。

中華ピクルス:ピンク色の大根?ただの箸休めではなく、口がスッキリするうえ、香り、塩味が良い。コレを中華がゆと共に食べたい。

真菰茸の花椒神宝塩:マコモダケ 初めてのキノコ。アスパラガスを斜めに切ったような形状ですが…「花椒神宝塩」こちらも初めてですが、口に入れた瞬間に花山椒の香りがフワッ!と立ち、薄いのに繊維感がありつつ良き歯ごたえから、神の宝の塩が柔らかく、甘い塩気で美味でした。

小松菜の青菜炒めで化学調味料ナシを実感

一番なじみのある、中華料理店の「いつもの青菜炒め」に一番近い見た目なのに、食べると全然違う。

町の青菜炒めは箸で一つまみして口に運べば、塩気とガツンとウマミでビールがウマいのだが…

この青菜炒めは違う。アッサリ始まり。小松菜の味が前面に、ナニと特出していない調味料。香りと歯ごたえの良さを楽しんでいるうちに徐々に尻上がりで美味しく、あっという間に完食する小松菜炒め。

最後に残った汁が、実にウマかった。町中華の暴力的にごはんがすすむアレとは違う美味。…そういえば、アブラが多い中華、炒め物を食べているのだけど、なにか口がスッキリしたまま…コレが化学調味料なしって事か。

無添加の圧搾製法紅花油

油が違うのもふつうと違う大きな要因だと、解説してくれたのは招いてくれた友人、珍さん。メニューにもあった、無添加の圧搾製法紅花油か。

ふつう、料理店では低いコストと、調理のしやすい油を使うのは当然。コスト的に無添加の圧搾製法紅花油は「ふつうの油」の何倍もかかるとの事。

無添加調味料もあるが…、前菜といい、炒め具合といい、ホントに本格中華だと実感。

琉球冬瓜のスープ

琉球冬瓜のスープ:見ただけで「ほっこり」美しいスープだなぁと見惚れる。レンゲを入れると、半透明の冬瓜がたくさん。鶏のスープと繊細な塩味が優しくて、とても上品。美味しゅうございます。

先程の小松菜炒め、町中華の青菜炒めの後で、この琉球冬瓜スープだったら、繊細な味わいが分からず、お湯に感じたでしょう。

金目鯛の清蒸

来た!デカい!おぉ〜!

大人4人となると立派な金目鯛だ~と歓声があがる。

キンメといえば刺身に煮つけで伊豆旅行では何度も食べているのですが、この大きさは初めてだったかもしれない。30㎝のモノサシでは足らない迫力に寄って撮影。

さて、4人で取り分けて食べますかと思っていたところに、給仕をしてくださる奥様が戻ってきて…

にっこり笑ってもう一皿。

キンメは二人で一皿との事。

え⁈

こんな円卓有りますか?小皿やトングからスケール感を感じてください。大人4人と乳児1名しか着席していないのに…!

金目鯛にパクチーを添えて

金目鯛は鮮度の良さなのか、身離れがとても良く、つゆだくでネギ、パクチーを添えていただきます。

パクチーを添えての金目鯛は初めて。金目鯛のややトロッとした皮、しっとりとアブラも乗った身質でおいしい。

ホントに美しくて見事な本格中華料理の蒸し物になってます。金目鯛って、蒸したらこんなに旨いのか!

キンメは煮付が当たり前。こうしても金目鯛は美味しいんですよと、仙豆、シェフ田中さんの声が聞こえる様でした。

私は香港で食べたネズミハタを蒸した料理を思い出しました。世界の美食家絶賛と名高く、事実、最高でしたが、ワタシ、今日の金目鯛の方が好きです。

2人で一尾なので、お腹、尾びれの方、カマの裏、頭の中、目の裏…食べるべきところがたくさん。

献立はまだまだ序盤

そう。まだ献立の半分。なのに、テーブルに大きな金目がふたつ。無化調、本格、素材…味にばかりに気を取られ、心底バクバク食べていましたが…このボリューム。このままではイカンと、気合をいれます。

北京ダック

金目鯛がまだ湯気をたてているタイミングで運ばれてきたのが北京ダック。写真のビール瓶の隣です。

やや厚みのあるきれいな皮。艶やかに光るタレの乗るダックさんを包む。指先に温かさとしっとり柔らか〜でパクリ。

生地のもつ甘さと、タレの深み、肉片からは香辛料もあるのかな。金目の旨さとは全く別。肉、タレ、皮の甘いハーモニーに目尻が下がりっぱなしの悶絶。

コースでお任せだと、詳しくなくとも旬の食材、得意料理が食べられるだけでなく、より美味しい順に食べられるのだな〜

…まだ半分だったりする

次回、後半。というか、一回で書ききれん!

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