日本まで伝わった麻婆豆腐の元祖を求めて
本場の四川料理を食べに行かないか?友人珍さんに誘われ、やってきたのが四川省成都。市内に何店舗かがある陳麻婆豆腐店が麻婆豆腐の元祖。この店から麻婆豆腐は生れ、広まり、陳健民さんが日本に伝え、今や馴染みのあるメニューになった…。
先日は近所の吉野家の麻辣牛鍋、すき家の四川風牛すき鍋定食の「四川」で今日は中国四川省成都の陳麻婆豆腐本店の「四川料理」とは我ながらシュールで、大河の河口から山頂直下の源流までどこでもドアで来た気分。
成都は羽田からの直行便がなく、成田から6時間。言葉も通じず、遠かったけど、来ちゃいました(正しくは連れて来てもらった)
陳麻婆豆腐は清朝時代の1862年開業。当時の成都の北、万福橋に食堂「陳興盛飯舗」という名でスタート。以来157年の歴史があるんですねぇ…スゴイ。陳麻婆豆腐店は成都市内に何軒かあるのですが、旅の相棒珍さんが目指したのは今年 2019年11月に移転した新たな本店。
困難。Googleご法度&中国語の壁
Googleが使えない中国では本店の場所さえ見つけるのが容易ではない…そして中国語の壁。珍さんの中国語、読解力、タクシー行き先の中国語メモの準備でたどり着けました。タクシーは安いですが、ドライバーに行き先を伝えるのは中国語メモ。大きく書かないとおっちゃん老眼で読めないし、字が読めないドライバーさんもいたそう。慣れたスマホ検索と言葉が使えない私一人ではこの本店はたどり着けなかったでしょう。 珍さんの事前準備に感謝です。
Googleを使う方法は香港SIMで別途記載。しかし、使えてもズレてます。実際の本店はこのあたり↓
陳麻婆豆腐本店の名刺
2/8追記:ポロっと出て来たのでスキャンしました。 これをタクシーの運転手さんに見せるのがいちばんかも。
アグレッシブなタクシーに揺られて到着。まだ新しい。エントランスに大きな鍾乳石?があり、脇の階段で二階がレストラン。陳麻婆豆腐の歴史を感じさせるような柱や壁でところどころに陳婆さんの肖像画?がありました。
今回の成都は通称珍さんと共に2泊3日の食べ歩き。四川ビギナーな私に対して珍さんは5-6?回目の成都好き。メシを食べる旅は国内外、もう幾度となくご一緒させて頂いているお方。珍さんに、行きたいお店ある?と聞かれ即答したのが陳麻婆豆腐。宿に荷物を置いて早速の念願成就に歓喜しました。
元祖の陳麻婆豆腐がいきなり登場。
いくつかの料理と共に注文しt菜緒ですが、日本から目指してきた陳麻婆豆腐が頼んですぐに来たのでびっくりです。4人以下用のサイズなのでやや小ぶりな黒い器から見えた赤におおお!鮮烈な濃い赤。紅のアブラにキューブ状の豆腐、黒い粉は花山椒。緑の葉っぱは葉にんにくか?
早速ふーふーパクリ。ウマい‼‼赤坂四川飯店の麻婆豆腐など、チャンスがあれば日本の四川料理専門店の麻婆豆腐を食べてきましたけど、コレは違います。こんな違うのか…連れて来てくれた珍さんが、目を合わせて「な、ウマいだろ?」と満面の笑み。「何なの?このウマさは⁈」ああ、成都まで連れて来てもらってホントによかったと思いました。
辛さは想定内。痺れ、香り、深みに驚く
実は辛さは思ったほどではなかったです。しかし、痺れ方が山椒の違いなのか違うし、鼻に抜ける香りがよく、味の深みがホント深い。珍さん曰く、材料の違いが味の違いにあるのかもとの事。確かに豆板醤や豆鼓、しょうゆ…成都と日本では使えるものが違うでしょうね。
鮮烈な赤に映える緑色は葉にんにくで、すこし甘みを感じます。日本のネギとはちょっと違う感じ。野菜も日本と違うから、よりウマいのでしょう。
辛いだけではない
うまいと思えたのはだいぶ辛さ慣れしておいたおかげなのかもしれません。豆腐が濃くて、辛さの中から豆腐の味がする。実は、成都行きを決めてから陳健民、陳健一さんの本、動画で予習してたら、麻婆豆腐は豆腐が大事なんですと知ってて気が付けたのですけど、辛さ耐性がなければ味わえなかったでしょう。
でも、辛い(笑) 汗がにじみ、痺れる痺れる(笑)
陳麻婆豆腐本店でもオンザライス
実はゴハン、速攻で頼んでおいたのですが、なかなか来なくって…二度三度呼ぶ。接客サービスは正直あまり良くないです(笑) けど、やっぱりご飯がなくては!
陳麻婆豆腐をご飯にのせてハフハフ。時折入る黒い豆、豆鼓が濃~い。葉にんにくのニオイと甘み、花山椒のカリっとしたらファ~っと痺れ、豆腐のコクを感じる…ごはんにのせて掻きこむ時の方が感じやすい気がします。ひと口ひとくちにおいしさに変化があって、本当にウマい。ごはん自体は日本のゴハンの方がおいしかったですね。
何度目かの珍さん、今まで食べた陳麻婆豆腐の中でも今日の出来は素晴らしいと。新たに立て直した本店でかなり気合の入った調理なのかもしれない。後で珍さんに聞きましたが、麻婆豆腐に使っていたスープが牛のスープで、ひき肉も牛肉でウシウシだったのだそう。料理をよく知り、よく作る珍さんの解説でようやく知り得る事が多く、ありがたかったです。
右クリックで翻訳!何となく読める?陳麻婆豆腐リンク
- 中国最大の口コミサイト大衆点票の陳麻婆豆腐本店ページ 口コミによると食事時は行列ができるようです。地図へのリンクも。
- 中国の百度百科₍ウイキペディア的電子百科事典)の陳麻婆豆腐 レシピもさることながら、四川料理と日本軍の意外な関係が書かれています。日本語訳をコピペ{反日戦争中、四川が後部であったため、中国全土のあらゆる層の人々が成都に来て麻浦豆腐を認識しました。戦後、麻浦豆腐は中国全土に持ち込まれました。これは成都と四川から出た最初の大規模な陳麻浦四川レストランであり、全国の人々に認められています }
- 陳麻婆豆腐の歴史、特徴の掲載されている料理サイト 開店当時の店舗の調理スタイルが興味深い。安い金額で提供というのは今も続いているのかなと思いました。
- 陳麻婆豆腐 成都から日本へ
- 陳麻婆豆腐と麻婆豆腐の違い 日本、中国料理 頤和園のサイト。素材の違いがようやく判りました。豆板醤、買ってきてよかった~(笑)