小田原成田、255号線、オートバックスの裏手側にある「かなめ寿司」 町のお寿司屋さんといった感じの店。
毎度カウンターで、オヤジさんのさりげないお勧めでお寿司に限らず色々な味を楽しませてくれるお店。
お好み三種のネタでOKの1,000円海鮮丼
初夏の7月。ヘルシーで、お手頃価格な最上のランチを求めてひとりで来店。
入口のオススメ看板をチェック。今日はどんぶりを抱えて掻き込みたい。以前、オススメ看板で知ったカマス丼が素晴らしかったので、以来ボードチェックは欠かせません。
今日は…トビウオ⁈
トビウオ丼なんて食べた事無い。どんなどんぶり?しかし生サバ、カツオも食べたい…。悩みつつ入店し、親父さんに悩みを告げた。
三つ食べたいけど、丼3つは食べられないと。
ならば、お好みの魚を選んでのどんぶりにすれば良いですよ。なんとも有難い。トビウオ、生サバ、カツオの他にもムギイカ等選べました。親父さんは健康第一でおいしいモノをと、魚は天然、仕込みは丁寧で提供してくれる笑顔の優しい人。どんぶりのネタを3種も好きに選べて1,000円ってホントにありがたい。
おお!小葱と生姜を散らして美しい!大盛りで力強い!
トビウオは細く切られ、甘いですね。小骨もなく弾力も強め。あまり食べたことのある人少ないよねぇと親父さん。
生サバ、カツオも美味!旬の魚は生姜で食べるとだいたい間違いないとの事。
ランチはお味噌汁、漬物にコーヒーかデザートが選べます。私はいつもデザート。
実はデザートもかなめ寿司さんは自家製で美味しく、季節を感じさせてくれるのです。
今日は暑くなってきたという事で夏みかんシャーベットと、夏みかんの皮、コンポート。
コンポートはウチのお袋がやってたのを見てたんです。皮を何度も茹で、砂糖をまぶして乾かすのを繰り返して、カリッとして後味の苦味が楽しめる大人のお菓子で、お酒にも合う。
サラリとした感触、きれいな色。苦味も程よくおいしい。あれ?ココはお寿司屋さんですよ。
冬には温かい蒸し寿司
この日もホワイトボードのメニューを見て、あん肝や、いつも必ず頼むアジ押しずし₍一貫ずつ太刀魚も)、おすすめの握りを一通り堪能してからの…
蒸し寿し やってみようか?
ムシズシ?それが一体どんなものかワタシにはわからないまま、さりげなくサササと動き出すオヤジさん。ゆったりとした雰囲気の中で談笑しながらもオヤジさんですけど、着実に手が動いているんですよね。ワタシも対面で対応しつつも急ぎの事務処理することがありますけど…こんなにさりげなく仕事できないナ…。
そしてお椀が出てきました…
おもわず「わぁ(笑)」と声がもれました。
木のお椀にアナゴ、かんぴょう、でんぶ、きゅうり、イカ、錦糸卵などがふんわりと盛られてとても華やかちらしずし。
口に運ぶと、あ、あたたかい。
蒸し寿しって、温かいんですね。ホクホクとほおばるとアナゴ、かんぴょう、でんぶの異なる甘味に錦糸卵が絡んで、キュウリとイカなどの異なる食感も。シャリもふっくら温かくておいしい。色々入っているせいか、小柄なお椀なのに食べ応えがあってペロリのしあわせでした。
ネットでちょろりと蒸し寿しをしらべてみましたら、
蒸し鮨(ムシズシ)とは - コトバンク より
蒸し鮨(読み)ムシズシ
デジタル大辞泉の解説
むし‐ずし【蒸し×鮨】
味つけをしたシイタケ・干瓢(かんぴょう)・焼きアナゴなどを刻んで鮨飯にまぜ、金糸玉子を上にのせて蒸した鮨。もとは関西で作られた。ぬくずし。ぬくめずし。《季 冬》「―や新派観に行く話など/時彦」
引用終わり
おお。解説通りのお料理でした。季語にもなっているのですね。
他のページでは関西の冬の風物詩でありながら、現代では食べることはむつかしくなってきているとか。それを小田原で食べられるなんてありがたいことです。笑顔もステキなオヤジさんに感謝です。
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