讃岐うどんを食べたい。そこから始まった旅のキオク。
讃岐うどんは20代に悪友達と高松でレンタカーで回ったことがあります。私に繊細なうどん、ダシの味の違いがわかるとは思わなかったのですが、3軒目くらいで店ごとに麺の感触、味、ノドゴシ、つゆがこんなにも違うのかと驚き、結局一日10軒回りました。よく食べました（笑）最後は食べたいのに食べられない残念なような気分で帰国。讃岐はのんびりした風景が印象的で、うどん屋を自転車でハシゴしたら食べ続けられて楽しいかなと、考えたわけです。平日の3-4日でのプランなので、ひとり旅です。
恐ろしく安いオフシーズンバス
はじめは高松までマイルを使って飛行機、高松市でレンタルチャリを考えました。が、近隣の東名高速秦野バス停から兵庫県三宮まで夜行バスで2,000円と知ってびっくり。圧倒的に安い。三宮から讃岐までは日本地図を眺め、姫路城、倉敷の街並みを目指す事に。四国入りは電車で丸亀市から。レンタルチャリだと乗り捨てができないので、自前の折り畳み自転車を使う。うどんゾーンに入ったら、うどん店のハシゴ。昼過ぎの閉まる時間に駅から電車に乗って高松へラクチン輪行と考えました。
高速バス。自転車はダメ⁉
自転車を専用袋に入れて携帯しての電車、路線バス、船は学生時代（およそ20年前）に普通サイズのチャリで経験済み。北海道へ毎年行きました。飛行機もできるって知っていたので、高速バスは当然問題ないと思っていたのですが…。当日、運転手さんに自転車はダメと言われてびっくり。ネットからの申し込みページの注意書きに自転車は持ち込めないとの記載がなかったことを告げた所、乗せてくれた。危うくすべての計画がおじゃんになるところでした。その後、記述が加わったのか分かりませんが、高速バスを利用するなら事前に確認が必要です。高速バスの自転車お断りは、どうやら高価な自転車の破損、ほかの乗客の荷物が傷が付くなどのクレームがでた結果のようです。今では「自転車運べます」を前面に出している高速バスもあるそうで、しまなみ海道行きが有名。レンタルチャリとうまく使い分けたいですね。
23時くらいに秦野を出て、翌朝5時前には三宮着。早朝過ぎてこのまま姫路へ行っても朝早すぎてつまらないかもと、早朝の三宮をチャリチャリ。商店街をいくつもすり抜けて大鳥居を見つけて生田神社参拝。旅の無事を願い。ガード下の立ち食いうどんできつねうどんを食べて関西圏に来たことを味わって、チャリを担いで姫路へ。
お揚げの大きさにびっくり。ふっくらしててうまかったなぁ〜
折り畳み自転車オレンジのダホン君。
ぱくん、ぱくんとフレームとハンドルがカンタンに小さくなって持ち運べてしまう便利さとシッカリな作り。学生時代、折りたたみ自転車は高くて買えなかった。それが、家の前に捨てられようとしていたのを譲っていただいて、修理。やっぱりちゃんとしたブランドチャリはブレーキがキチンと効いてたわまないなぁと感心したのが第一印象。近隣の茅ヶ崎市、鎌倉市、三浦半島と電車に乗ったりして新たな街を食べ歩きできました。
ガタンゴトンとチャリンコ片手に揺られて姫路。スゴイと聞いてましたが、駅から見えた時点でホントに立派。広く、大きく、白く美しい。地元、小田原城とは大違いで感動。もっと時間をかけてみてみたいお城。
姫路ならモーニングをと聞き、半地下のサテンへ。アーモンドトーストセットなる独自のトースト文化らしい。カリッとしたトーストに甘いアーモンドペーストが香りよくおいしかったです。
ゆでたまごが付いてうれしい
シブい佇まいに惹かれた。
なんとなくうろついた姫路城の近くの定食屋。工場の区画境界にポツンとありまして、飾らない煮魚定食をいただきました。タイル張りのカウンターで聞こえる方言が心地いい。お母さん、自転車で旅してると告げると、火野正平もチャリで来てクルーとここで食べてったとか。寄った自分もなんだが、よくこんな所に寄るもんだと思う。甘めの煮魚、ポテトサラダがうまかった。そうそう、味噌汁がとてもおいしかった。何味噌だったのだろうか…
倉敷に到着。美観地区へ早速向かうが、綺麗すぎに感じた。それは何百年の姫路城を見た後だからかもしれない。振り返るとそう思います。
代わりにそそったのが商店街の肉屋。コロッケの懐かしい香りが狭い軽自動車が通れるくらいのアーケードに漂ってて、吸い寄せられました。オレンジの自転車が旅の相棒、折り畳み自転車のダホン君。
何を食べたかは忘れましたが、画像見て腹が鳴る。予約したゲストハウスへ向かう途中にあった昭和の肉屋でした。
かつて、90年代のバックパッカーと言えばユースホステル。年会費を払ってユースホステル会員料金で泊まれるか、一般料金かでいくらか差があったけど、まあ、ハズレに当たるとダニやらカビをくらうヒドイ宿もありました。時は過ぎて今はゲストハウスなる洒落た名前に安宿は変わったけど、実態はどうなのか？？と潜入したわけです。倉敷の美観地区外れのゲストハウスで、白壁のビルで、半地下の受付がオシャレなバー空間で吹き抜け四階。工夫された二段ベッドは視線を交えることもなくプライバシーもエアコンもある半ボックス。安宿とは失礼。たまげる快適さでした。
安い宿に様々な旅人が集うのは今も昔も変わりません。立川の営業青年ジョーとフランス人ピエール、韓国人チョンとお互い独りもんで呑みいくか！となり、夜の倉敷へ。畳の居酒屋で天ぷらとか食べて、ピエールがカラオケ未体験だというので、ワタシが教えてあげると聖飢魔Ⅱ、みかんのうたを目前で熱唱。青い目をパチクリしてた（笑）。ピエールにはエマニエル夫人をリクエストしたが、拒絶されたっけ。最後は誰もがサビしか歌えないwe are the worldを歌った。誰もが知るマイケルは偉大。ひとり旅ならではの楽しい出会いの夜でした。いい奴らでしたね。
翌朝、ワタシは四国へ渡るべく最寄り駅までチャリを漕ぎ、晴れた青い瀬戸内海を電車で渡り、テンションは最高潮。丸亀市からひとりうどん祭り開催です。
つづく^_^
Originally posted 2018-10-11 03:12:20.