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UL ウルトラライト登山泊 安く抑えるコツ

山泊には山小屋利用か、テントを持参するかの二択。どちらもどちらも魅力がありますが、初心者にハードルが高いのがテント泊。テント泊にはテント、寝袋など多くの道具が必要になるのと、それらを運ぶために荷物が重たくなってしまうのがテント泊をむつかしくしてしまう。違いませんか?特に、テントがネック。雑誌で取り上げられる軽いテントはテントは高価で買えない。私もそうでした。

安くて圧倒的に軽いテント、ツエルトの存在。

寝袋を買って、テントを買う…前に、ツエルトというものがあります。ツエルトは簡易テント、シェルターと呼ばれるテントの一種で、自立用のポールを持たない分、軽く安い。それを使ってみるのも手ですよと思うのです。

一般的テント泊となると、荷物は当然増えます。どのくらい増えるかというと、

①テント(ポール、ペグ、フライシート含む場合も)で最軽量クラスで1キロ~

②グランドシート、マット、寝袋で2キロ~

③食料、水、調理器具で1キロ~

でしょうか。かなり道具、食事によって差が出ます。

ザックを除いた山道具の中で一番重たいのがテント。軽量化を気にするなら一番差が出るところ。

テントは様々ありますが、カンタンにお山の一般的なテントの重さは…

商品説明にある重量は上記で言うとテント本体、ポールまでの重量で、検索で出てくるおススメ山岳テントの重量は1-2人用で1キロ台から二キロ台くらい。お値段は重量で反比例します。お手頃価格でベストセラーのモンベルムーンライトあたりで2万数千円で2.3キロ。風雨に強いアルパインテントとなると重量は抑えられますが、5万、6万と高くなります。

どのくらいのクラスのテントを買うか=どこまで登って泊まるかがポイント。いずれは北アルプスでテント縦走をするのか、厳しいところは小屋を使うのか。テントサイトによって対応できるテントは異なります。

森のキャンプ場<森林限界以下のテン場<森林限界を超える稜線上のテン場<極地
ドンキ等の安テント<一般的アウトドアテント<アルパインテント<極地用テント

大雑把にいうとこんな感じ。対応とはそれぞれの場所での風雨に耐えられる構造。対応できないとテントはつぶれ、何らかの対策がなければ体温を奪われて死んでしまう可能性が高い。結構シビアに考えるべきです。

さて、ツエルトはどのくらいの風雨に耐えられるのか…私はドンキ等の安テント同等以下だと考えます。なので、森林限界以上のテン場、稜線上では使わずに山小屋泊にし、それ以外ではツエルト泊をする。これが二十数年かけて到達した私の登山泊スタイル。レジャーテント、安テント、アルパインテント、ツエルトとすべて使ったのですが、万全のアルパインテントは方が古く、ちょっと重くてバテ易い。安テントは軽いけど北穂でポールが折れて潰れてずぶ濡れ。今は稜線縦走泊はしないし、そこまでの体力がない。キツイ山なら小屋。悪天候なら小屋。選択肢を持つと、高いアルパインテントは不要ではありませんか?

テン場に花咲くアルパインテントはカッコいいけど、やっぱり高いよ。

非常用シェルターとして使えるツエルトでもソコソコ快適に眠れますよ。

ツエルトは定番のアライテントのスーパーライトツエルトは本体0.28キロ、張縄セット0.05キロ、ペグ10本(予備含む)0.14キロ、ポールはダブルストックならストックをポールとして活用して不要(専用を使うならポール0.25キロで張縄セットになっています)

ダブルストックをポールとして活用する場合、テントとして追加分はたったの0.47キロ。
500㏄のペットボトルより軽い。値段は今日のAmazonで13,000円弱。ツエルトは軽い!そして安い。

最新最軽量山テントで追加1.2キロであるのに対して、ダブルストックで登るツエルト使用者は0.5キロ弱。お手頃山テントが2キロだとして1.5キロ軽い。この重量差はザック、コッヘルやバーナー類を軽量モデルに買い替えても追いつかない重量差。1.5Lのペットボトルを余計に持つことをイメージするとその差はデカい。

軽い分、弱点、トレードオフはある。

天井低い、狭い。山テントに比べたら風雨に弱い。しっかりペグが打てないとペシャンコになる。密閉されていない床から浸水の可能性あり。結露しやすい。

結露はテント内と外気温の差があると発生する。布一枚のシングルウオールのテントよりも、ダブルウオールのテントのほうが外気とテント内の間に空気層ができて結露しにくいわけですが、ダブルウオールも結露する日はするし、シングルウオールでも結露しない日もあるので、私は軽量なシングルウオールのツエルトを選び、テント泊する場合は山小屋の近くで、悪天候時は小屋へ逃げる。そうすることで通常のテント泊よりも軽く安全に山をより楽しむことができています。

量販店のテント

平地での使用、主にオートキャンプを想定しているので、画像で見ると形は似てますが、重く、小さくない。けど、数千円からあり、やたらと安い。強風にどのくらい耐えられるかは未知。山用テントは量販店には基本置いていないと思います。テントを買いに初めから量販店に行く、もしくはネットショッピングで買うと思わず買ってしまうかもしれないので注意が必要です。1万円くらいのを2つ使いましたが、ツエルト同様に悪天候時は山小屋へ逃げると割り切ればアリ。

テント代を安くし、その分シュラフカバーにお金をかけるのが賢い。

私が学生のころ、1990年代の山のテントサイトには山テントではない安テント、ツエルトがポツポツ見られました。最近の北や南アルプスのテン場にはそのようなテント達がなく、登山のファッション化を感じます。近年の山用テントがカッコよく見えるのは形もありますが、大きな違いは色ですね。山テントは黄色やオレンジが多いままなのか…疑問です。ツエルトも黄色とオレンジと黄緑と少ない。かわいい花柄とかあったら楽しいのに。ポンチョにカラフルなものが増えたように、テントにもその流れがほしいですね。

山に泊まらないとみられないモノって結構あります。夕焼け、星空、朝日…テントを買うことがすべてではない。有名ブランドのテントでなくてもいい。体力と経済に見合う選択肢の一つがツエルト泊という言い方もできると思います。安全なお守りでありつつ、泊まれちゃう便利なアイテムという言い方もできます。天候が変わりやすく、急峻な日本でのみ発展してきたというツエルト。もっと使用者がいてもイイと思い、まとめてみた次第ですが、無理は禁物。焦らずに練習してからお山へ行ってくださいね。

実際に快適なツエルトのためにやっていることをまとめますね。

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